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【暗号資産】トランザクション/ハッシュ【基礎知識・用語】

用語集
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筆者
筆者

皆さんこんにちは。コサキです。

用語集です。ざっくりと解説しています。

トランザクション

暗号資産領域における『トランザクション』とは、ブロックチェーン上で行われる取引やデータのやり取りのことで、「あるアドレスから別のアドレスへ暗号資産を移動する操作」または「ブロックチェーン上でスマートコントラクトを実行する操作」を意味します。すべてのトランザクションはブロックチェーンに記録され、公開されています。

トランザクションは暗号資産やブロックチェーンの基礎的な構成要素であり、セキュリティや透明性を保ちながら、分散型の金融システムを支える重要な役割を果たしています。

トランザクションの構造

暗号資産のトランザクションは、以下のような情報を含む構造を持っています。

送信者の情報(入力)・受信者の情報(出力)

送信者のアドレスや過去のトランザクションの情報が含まれ、正当な所有者によって作成されたことを保証するデジタル署名(プライベートキーで暗号化された証明)により正当なトランザクションであることが証明されます。
また、受信者のアドレス、受信者に送られる暗号資産の量も記録されています。

金額(暗号資産の数量)・手数料

トランザクションで移動する暗号資産の具体的な金額(数量)と、マイナーやバリデータに支払われる報酬として設定される手数料。

トランザクションID・タイムスタンプ

ハッシュ関数によって生成される一意の識別子(トランザクションID)。トランザクションが発生した日時も記録されます。

トランザクションの流れ

トランザクションはネットワーク上で以下のように処理されます。

  1. トランザクションの作成
    送信者がウォレットで送金先アドレスや金額を入力し、トランザクションを生成。
  2. 署名と送信
    トランザクションが送信者のプライベートキーで署名され、ネットワークに送信される。
  3. 検証
    ネットワーク内のノードやマイナーがトランザクションの正当性を検証。
    (例:デジタル署名や二重支払いのチェック)
  4. ブロックへの追加
    承認されたトランザクションがブロックにまとめられ、ブロックがチェーンに追加される。
  5. トランザクションの確定
    一定数のブロックが積み上がることでトランザクションが確定する。

トランザクションの種類

トランザクションにはいくつかの種類があります。

  • 送金トランザクション
    一般的な暗号資産の送金。
  • コントラクトトランザクション
    スマートコントラクトを実行するための操作。(例:イーサリアム)
  • 複数入力・複数出力トランザクション
    1つのトランザクションに複数の送信者や受信者が関わる場合。(例:UTXOモデルを使用するビットコイン)

トランザクションの役割と重要性

セキュリティの確保
トランザクションは暗号技術で保護され、正当性が検証されます。不正なトランザクションはネットワークによって拒否されます。

透明性と追跡可能性
すべてのトランザクションはブロックチェーン上に記録され、公開されます。匿名性が保たれる形で、誰でも取引履歴を確認することが可能です。

分散型ネットワーク
中央管理者(政府・銀行など)を必要とせず、P2Pネットワークで取引が行われます。

トランザクションの実例・課題

トランザクションの実例

  • ビットコイン (Bitcoin)
    トランザクションはUTXO(未使用トランザクション出力)モデルを使用し、送金時に新しいUTXOを生成。
  • イーサリアム (Ethereum)
    スマートコントラクトを実行する「トランザクションコスト(ガス)」が設定され、トランザクションごとにコストが変動。

トランザクションの課題

  • 処理速度の遅延(制限)と手数料の高騰
    ブロックチェーンのスケーラビリティ問題により大量のトランザクションが遅延し、ネットワークの混雑により、手数料が上昇する場合がある。
  • 誤送信のリスク
    トランザクションは取り消しできないため、送金ミスが発生すると回復が困難。

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ハッシュ

ハッシュは暗号資産のセキュリティと信頼性を支える基盤であり、その役割はトランザクションの認証や改ざん防止だけでなく、ブロックチェーン全体の維持にまで及びます。

ハッシュの基本概念〜ハッシュ関数と特徴

暗号資産領域における『ハッシュ(hash)』とは、特定のアルゴリズムに基づいて、データを文字列(ハッシュ値)に変換する技術のことです。

ハッシュ関数

『ハッシュ関数』と呼ばれるアルゴリズムにより、いろいろな長さのデータ(入力)を一定の長さの文字列(ハッシュ値)に変換(出力)できます(ハッシュの生成)。

ハッシュ関数利用の実例として、ビットコインは『SHA-256(Secure Hash Algorithm 256-bit)』というハッシュ関数を採用しています。トランザクションの識別やマイニングによる新しいブロック生成の計算や、ブロックチェーン構造の維持などに利用されています。

ハッシュには次のような特徴があります。

一方向性

生成されたハッシュ値を元のデータに復元することは、非常に困難(実質的に不可能)とされており、不可逆的であること。

結果の一貫性

同じ入力からは常に同じハッシュ値が生成される。

衝突耐性

異なる入力がされた場合、同じハッシュ値になる確率が極めて低く、ハッシュ値が重複しないよう設計されています。

敏感性(Avalanche効果)

入力データがわずかに変化すると、ハッシュ値は大きく変化する。

暗号資産におけるハッシュの役割

暗号資産の領域において、ハッシュはブロックチェーンのセキュリティやデータの整合性を保つため、以下のような重要な役割を果たします。

トランザクションの識別と検証
各トランザクションに固有のハッシュ値を生成し、識別子として利用します。これにより改ざんが難しくなり、安全に管理することができます。

また、ハッシュ値を利用することでデータの整合性を簡単に検証でき、ハッシュ値が一致しない場合は、データが改ざんされたことが判明します。

マイニングにおける役割:Proof of Work(PoW)
ハッシュは、マイニング(採掘)プロセスで中心的な役割を果たします。
マイナー(採掘者)は新しいブロックを生成するために特定の条件を満たすハッシュ値を計算しなければならず、この作業は多くの計算リソースを必要とする(ハッシュ値の計算が容易ではない)ため、不正な操作を防ぐ仕組みとして有効です。

ブロックの作成とリンク
各ブロックは前のブロックのハッシュ値を含んでいます。これにより、チェーンが形成され、データの改ざんが困難になります。1つでもブロックが改ざんされると、その後のブロックのハッシュ値が無効になることから、不正がすぐに検出されます。

データの効率的な保存と検索
ハッシュ関数を利用すれば、大量のデータを簡単に要約することができ、ブロック内のすべてのトランザクションのハッシュ値をまとめてツリー構造にする(Merkle Tree:マークルツリー)ことで、データ検証が迅速に行えます。

デジタル署名と認証
トランザクションが正当な所有者によって作成されたことを保証するために、ハッシュ値と公開鍵暗号が組み合わされます。ハッシュ値を用いることで、署名の効率化とセキュリティの向上が可能になります。

ハッシュのメリット・課題

ハッシュのメリット

  • セキュリティの向上
    データの改ざんが検出しやすい。
  • 分散化の促進・効率化
    ハッシュ値の計算は特定の中央機関に依存せず、分散型ネットワークで共有可能。また、大量のデータを直接比較する必要がなく、ハッシュ値だけでデータの整合性を確認できるため効率的。

ハッシュの課題

  • 量子コンピュータの脅威
    現在のハッシュアルゴリズムは量子コンピュータによる攻撃に対して、脆弱である可能性が指摘されている。
  • 計算コスト
    高度なハッシュ関数は計算リソースを消費するため、エネルギー効率が課題とされている。