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【暗号資産】スマートコントラクト/合意アルゴリズム【基礎知識・用語】

用語集
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筆者
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皆さんこんにちは。コサキです。

『スマートコントラクト』『合意アルゴリズム』についてのざっくり解説です。

スマートコントラクトとは

『スマートコントラクト』は、「ブロックチェーン上で動作するように自動化された契約」を意味します。プログラムとして動作し、特定の条件が満たされると事前に決められた契約内容を実行します。

例)自動販売機
お金を入れ、購入したい商品のボタンを押す(特定の条件)→自動販売機からジュースが出てくる(結果)。

スマートコントラクトの役割

スマートコントラクトは、ブロックチェーン上で人の手を介すことがなく(銀行や弁護士などの仲介者も存在しない)、プログラムにより特定の条件に基づき自動的に実行されるため、契約内容を改ざんすることはできません。
高い透明性と信頼性が得られるだけでなく、複雑な取引や契約を簡単に実行することができます。

動作の流れ

  1. 契約のプログラム化
    条件や結果をプログラムとして作成。
  2. 条件の記録
    スマートコントラクトがブロックチェーン上に記録され、誰でも閲覧することが可能になる。
  3. 条件の実行
    条件が満たされると、自動的に契約内容を実行。

スマートコントラクトの活用例

ローン契約や不動産取引、保険契約などの金融サービスのほか、サプライチェーン管理(商品の出荷〜配送)にも活用されています。

スマートコントラクトのメリット・課題

スマートコントラクトのメリット

  • コスト削減:仲介者を排除することで手数料が抑えられる。
  • 透明性:全員が契約内容を確認でき、改ざんができない。
  • 効率化:人の介入を最小限に抑え、自動化が可能。

スマートコントラクトの課題

  • バグのリスク
    プログラムにバグがあると、不正利用や資金凍結のリスクがある。
    例:2016年の「The DAO事件」で約60億円相当のイーサリアムが盗まれた。
  • 法律との整合性
    スマートコントラクトが既存の法律に適合するかは未解決の課題。
  • スケーラビリティ問題
    ブロックチェーンの処理能力が限られているため、スマートコントラクトの大量利用に課題。

スマートコントラクトの未来

スマートコントラクトは次世代の自動化された契約システムとして、特に分散型金融(Defi)ヘルスケアIoT(Internet of Things:さまざまな物をインターネットに繋ぐ技術)など、より複雑な契約やシステムの構築が可能になり、多岐にわたる分野で応用が進むと期待されています。


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合意アルゴリズムとは?

『合意アルゴリズム(Consensus Algorithm)』は、分散システムにおいて複数のノード(コンピュータ)が1つの決定を共有するための仕組みです。

合意アルゴリズムの役割
  • データの一貫性を保つ。
  • 全員が同じ情報を共有する。
  • システム障害や悪意あるノードに耐える。

銀行のシステムで送金記録を管理し、すべてのサーバーで同じ送金情報を共有する場合などの例が挙げられます。

合意アルゴリズムが必要な理由

分散型システムでは通信障害やハッキング、一部のノードにしかデータが届かないなどの問題を解決するため、合意アルゴリズムが使われます。

  • ビットコインやブロックチェーン:取引データを分散ネットワークで共有
  • クラウドサービス:複数のサーバーで同じ設定やデータを保持

主要な合意アルゴリズム

以下の合意アルゴリズムが有名です。

パクソス(Paxos)

特徴:信頼性が高いが、実装が複雑。
用途:銀行システムやデータベースで利用される。

ラフト(Raft)

特徴:実装しやすく、ネットワークへの障害耐性が高い。
用途:クラウドサービスのリーダー選出

プルーフ・オブ・ワーク(Proof of Work:PoW)

特徴:計算力を利用して合意を形成する。
用途:ビットコインやその他の暗号通貨で利用される。

プルーフ・オブ・ステーク(Proof of Stake:PoS)

特徴:保有資産を基に合意を形成
用途:イーサリアム2.0などのブロックチェーン

合意アルゴリズムの仕組み(例:Raft)

Raft を例に仕組みを説明します。

リーダーの選出

全ノードが投票を行い、リーダーが選出されます。リーダーは他のノードに対して指示を出す中心的な役割を担います。

リーダーが停止した場合には、再び投票が行って新しいリーダーを選出します。
(一時的にリーダーが停止しても、健全であれば動作を継続できる)

ログの複製

クライアント(ユーザーやアプリケーション)がリーダーにリクエストを送信すると、リーダーは取引やデータをログとして記録します。他のノードがそのログをコピーして保有することで、データの一貫性が担保されます。

合意アルゴリズムの抱える課題

トリレンマ
合意アルゴリズムは、『一貫性(Consistency)』『可用性(Availability)』『分散耐性(Partition Tolerance)』(以上の3つの頭文字を取って『CAP定理』と呼ばれる)の3つを同時に満たすことが難しいとされています。

スケーラビリティ問題
ノードの数が増えると、合意を得るのが遅くなる場合があります。