こんにちは。コサキです。
ベスト8が出揃って、いよいよ12月10日から準決勝が始まりますね!
W杯を記念したAGLETの『WORLD CUP 2022 MOMENTS』コレクションのスニーカー(スパイク)ドロップ。
「Great Moments in The Beautiful Game(美しいゲームの中の素晴らしい瞬間)」というコンセプトのもと、12種類のスパイクが用意されました。
当ブログでは、スパイクに名付けられた名前の由来や、その元ネタとなった歴史的な背景などを紹介しながら、「スポーツの歴史の中で印象的な瞬間」を振り返っていきたいと思います。
第2弾は、『LACELESS CLEAT ‘1966’』です。
【AGLET】LACELESS CLEAT ‘1966’
TIER | 3 |
EARN RATE | 59 |
MAX BOOST RATE | 944 |
DURABLITY | 46 |
REPAIRS REMAINING | 1 |
元ネタ「問題続出のW杯・1966年イングランド大会」
開催大会 | 1966年 イングランド大会 |
---|---|
優勝国 | イングランド(初優勝) |
主要人物 | ・イングランド代表 ・西ドイツ代表 ・イタリア代表 ・北朝鮮代表 ・犬のピクルス など。 |
いつ起きた? | 大会前〜大会中 |
何が起きた? | 下記一覧 |
スパイクの名前の由来 | 開催年をそのまま付けたか? |
1966年のW杯イングランド大会は、問題・事件が続出して「歴史的な大会」になりました。
まずはどんなことがあったのか一覧にしてみました。
【W杯】前回大会王者のブラジルがグループリーグ敗退
4年前の前回、1962年チリ大会はブラジルが優勝。
ブラジルは、前々回の1958年スウェーデン大会も征しており、連覇を達成しました。
3連覇を目指した臨んだ今回のイングランド大会。ブラジルの成績は、なんと…1勝3敗…。(イヤゼッタイオカシイヤロ)
結果はまさかのグループリーグ敗退……。
前回大会の優勝国がグループリーグで敗退するのは、W杯で史上初の出来事でした。
これは2002年の日韓大会で、前回大会王者のフランスが敗退するまで続く珍記録です。
(※前回1998年フランス大会で優勝。)
【W杯】イエローカード/レッドカード創設のきっかけに
今大会では、危険な反則行為が目立つ試合が多かったといいます。
特に、強豪国であるブラジルのエースであったペレやガリンシャに対しては、容赦無いくらい悪質なファウル行為が行われたそうです。
特に同じグループのポルトガル、ブルガリアが酷く「勝つためには手段を選ばない」様子だったようで、前回大会の王者・W杯3連覇がかかっていたブラジルがグループリーグで敗退した要因とも言われています。
FIFA(国際サッカー連盟)は、これをとても重く受けて、「イエローカード/レッドカード」の概念が誕生しました。
次回大会から採用されたらしいけど、今思えば、イエローカードとレッドカードの概念ができるの遅くね?なんですが、当時はどうやってレフェリーしていたのか…。
ちなみに1970年のメキシコ大会では、これらのおかげか、ブラジルは無事に優勝してます。
ブラジル強過ぎやろ! ハンパないって!
【W杯】イタリア選手、帰国後に悲惨な目に。
次は少しかわいそうなお話です。
今大会では、全くのノーマーク北朝鮮がイタリアに勝利するという、大番狂わせ、ジャイアントキリング、大金星、天変地異が起こります。
北朝鮮がどのくらい低評価だったかというと、ブックメーカーの大会前オッズが500倍をつけるくらいの台風の目だったんです。
イタリアは格下の北朝鮮に負け、さらにグループリーグすら敗退したことでイタリアの自国サポーターがブチギレ。
いやぁ、勝負事にまさかはないからなぁ。
負けた国を悪く言うより、勝った国を讃えるべきですよね。
そんなふうに考えるイタリア国民は少なかったようで、帰国したイタリア代表の選手たちは、腐った卵やトマトを投げつけられる騒ぎになりました。可哀想…。てかヨーロッパのサッカーファン怖い。フーリガン…。
大会前に優勝トロフィーが盗まれる事件が発生
大会前には、開催が危ぶまれる絶体絶命の大事件が発生します。
なんと、国民にお披露目するために展示されていた優勝トロフィー『ジュール・リメ・カップ』が盗まれてしまいます。
イギリス警察は100人を超える捜査官を動員して事件解決に当たりますが、なかなか見つけられずにいました。
事件を解決したのは犬!
盗難事件発生から1週間後、意外なかたちで発見されます。
ある男性が、犬を連れて散歩に出ようとリードにつなごうとしたところ、犬が脱走。
あとを追いかけますが、犬は向かいの家の車の下に入って、置かれていた紙包みの匂いを嗅いでいるのでした。その紙包みの中身はなんと、行方不明になっていた『ジュール・リメ・カップ』だったのです。
見つけたのは、コリーの雑種犬「ピクルス」でした。
偉いぞピクルス!
お手柄を挙げたピクルスには、ドッグフード1年分が贈呈されるなど、英雄扱いされたのですが、翌年には事故で亡くなってしまいました。
ピクルスぅぅ………。
現在、ピクルスの着けていた革の首輪は、「英国サッカー博物館」に飾られているそうです。
ちなみに、発見された『ジュール・リメ・カップ』はその後、エリザベス2世から優勝したイングランド代表へ授与されたのでした。
W杯イングランド大会を救ったピクルスと、今年9月に亡くなったエリザベス2世のご冥福をお祈りします。
優勝したイングランド代表だったが……
盗まれた優勝トロフィーも見つかり、無事にイングランド大会が開催されました。
ファウルの嵐で最強のブラジルがグループリーグ敗退、強豪国の一角であるイタリアもグループリーグで姿を消し、正直、開催国のイングランドには追い風が吹いていた状況。
決勝の西ドイツ戦では、イングランドの得点ゴールがゴールラインを「割った(得点が決まった)」「割ってない(無得点)」が論争になりましたが、4-2のスコアでイングランドが勝利してW杯初優勝を飾ります。
【W杯】これまでの優勝国を見てみると
しかし、その後のイングランドはW杯で一度も優勝できていません。
4年に一度しかない大会ですから、その後は13回しか行われていません。
最多はブラジルとドイツ(東西統一前の西ドイツ含め)で3回ですが、その後も2010年のスペインを除けば、サッカーの強豪国による複数回優勝が見られます。
イングランドは準優勝はおろか、決勝にすら進めていないのです。
先ほどの優勝トロフィー盗難事件とかけて、「ジュール・リメ・カップの呪い」と言われてるとか言われてないとか……。
1966年大会以降、イングランドの最高成績はベスト4(準決勝進出:1990年イタリア大会・2018年ロシア大会)まで。3位もありません。
逆に言えば「準決勝を勝った場合、優勝の確率は100%」ということで、プラスに考えたほうがいいのかもしれないけど。
では、1966年以前はどうだったのか……。
FIFA W杯の第1回大会が開催された1930年から、8回目となった1966年大会までの計8回を見てみましょう。
ブラジル、ウルグアイ、イタリアが2回ずつ優勝していますが、イングランドの優勝は1966年だけなんです。
「強い国が優勝する」「優勝した国は強いので、当然なんども優勝を経験している」という状況で、自国開催のチャンスをしっかりとモノにしたのはすごいですね。
イングランド、あっぱれ。
なお、1966年当時に優勝メダルを直接受け取ったイングランド代表選手のうち、2014年時点ですでに8人が経済的な事情などでメダルを競売にかけて売ってしまったそうです。
最後に
少し話が脱線しますが、ブラジル強えぇぇー。
W杯は過去21回開催され、5回も優勝しているのがブラジルです。もちろん最多回数です!
5回も優勝してるなんて、イングランドの話を忘れそうになるくらいのデータでした。(1942年、1946年は第2次大戦の影響で開催が中止。)
勝率は約24%! 4~5回に一度は優勝する確率……!
とはいえ、ブラジルが最後に優勝したのは2002年の日韓大会。すでに20年以上も決勝に進めていません。
ブラジルは復活するのか!? 非常に注目していきたいですね。