皆さんこんにちは。コサキです。
W杯カタール大会の余韻にまだ浸っています。
W杯2022年カタール大会は、優勝:アルゼンチン、準優勝:フランス、3位クロアチアという結果で幕を下ろしました。
個人タイトルも合わせて見てみましょう。
優勝 | 準優勝 | 3位 |
アルゼンチン(3回目) (前回大会:ベスト16) | フランス (前回大会:優勝) | クロアチア (前回大会:準優勝) |
ゴールデンボール(MVP) リオネル・メッシ (アルゼンチン代表) | シルバーボール キリアン・エムバペ (フランス代表) | ブロンズボール ルカ・モドリッチ (クロアチア代表) |
ゴールデンブーツ キリアン・エムバペ | シルバーブーツ リオネル・メッシ | ブロンズブーツ オリヴィエ・ジルー (フランス代表) |
ゴールデングローブ エミリアーノ・マルティネス (アルゼンチン代表) | 最優秀若手選手賞 エンソ・フェルナンデス (アルゼンチン代表) |
決勝は手に汗握るシーソーゲームで、PK戦での決着になりましたが、最後の最後までとても楽しめました。優勝したアルゼンチン、おめでとう!
2022年W杯カタール大会の開催を記念したAGLETの『WORLD CUP 2022 MOMENTS』コレクションのドロップ。大会や選手などにインスパイアされたスパイクが登場しました。
コレクションを12月20日までにコンプリートした方には、リワードとして『LACELESS CLEAT ‘GOLDEN BOOT’』が配布されました。受け取られた方、おめでとうございます。
TIER | 1 |
DURABILITY | 71 |
EARN RATE | 320 |
MAX BOOST RATE | 5,120 |
REPAIRS REMAINING | 1 |
これらスパイクに付けられた名前の由来や、元ネタとなった歴史的な出来事や背景などを紹介しながら、「スポーツの歴史の中で印象的な瞬間」を振り返っていきたいと思います。
第9回は『LACELESS CLEAT ‘BERGKAMP’』です。
【AGLET】LACELESS CLEAT ‘BERGKAMP’
TIER | 5 |
EARN RATE | 10 |
MAX BOOST RATE | 160 |
DURABLITY | 22 |
REPAIRS REMAINING | 1 |
今回は、1998年フランス大会・オランダ対アルゼンチンの準々決勝での出来事をご紹介します。
『WORLD CUP 2022 MOMENTS』コレクションのコンセプトである「歴史の中で印象的な瞬間」と呼ぶにまさに相応しい、伝説的なスーパーゴールを振り返っていきましょう。
【W杯1998年フランス大会】90分のスーパーゴール
開催大会 | 1998年 フランス大会 |
---|---|
主要人物 | オランダ代表 デニス・ベルカンプ(#8) フランク・デ・ブール(#4)/キャプテン ロナルド・デ・ブール(#7) |
いつ起きた? | 準々決勝 オランダ 対 アルゼンチン |
何が起きた? | 1-1のスコアのまま迎えた90分、ハーフウェイライン奥からのロングボールをベルカンプが神トラップ。決勝点となるスーパーゴールを決めた。 |
オランダ代表の大会成績 | 全体の4位 |
スパイクの名前の由来 | 準々決勝アルゼンチン戦でスーパーゴールを決めた、デニス・ベルカンプの名前が由来。 |
スパイクの「BERGKAMP」という名前は、フランス大会の準々決勝(アルゼンチン戦)でのスーパーゴールを決めたオランダの元代表選手デニス・ベルカンプ(当時29歳)が由来です。
このゴールの何が素晴らしいのか、解説していきたいと思います。
スーパーゴールのここがすごい。
後半終了間際の90分、右サイドを駆け上がるベルカンプに合わせて、ハーフウェイライン奥からの長いロングボールが放たれます。
ベルカンプは、ボールの勢いを完全に止める神トラップで右足元に収めると、追って体を入れてきたアルゼンチンのディフェンスを抜き去り、右足のアウトサイドで流し込みゴール。
逆サイド(ピッチ左側)から、60ヤード(約55m)のロングパス。ディフェンダーのいないスペースに出されたパスがすごい。
ベルカンプがふんわりタッチの神トラップで、ボールの勢いを完全に消しているのがすごい。
右足でトラップして(右足でボールキープ)、ボールをディフェンスの体よりも左に(左足に持ち替える形に)置いてシュートを狙っている。あんな難しいトラップをした直後なのに、冷静にボールコントロールをしているところがすごい。
キーパーがシュートコースを消すために前に出てきた逆手を取って、キーパーから一番遠くの左上の角にコントロールしている。
後半のアディショナルタイムに入る間際での決勝点だったこと。このゴールがなければ延長戦も考えられたし、90分というタイミングで得点できたことで「あと数分守り切れば勝利」というモチベーションにもなったはず。
オランダ代表 デニス・ベルカンプ
デニス・ベルカンプ(1969年5月10日生)は、オランダ出身の元サッカー選手です。
1986年、オランダ1部のアヤックスで17歳の時にプロデビュー。在籍時には、リーグ得点王(1990年から3年連続)やリーグ優勝、UEFAカップ優勝などを経験しています。
(アヤックスは2022年に36回目の国内リーグ優勝を果たしている名門クラブです。)
1993年にはイタリア1部のインテル・ミラノ(〜1995年)に移籍し、UEFAカップでは11試合で8得点を挙げるなどして優勝に貢献しますが、国内リーグ戦では思うような結果を残せず、主力を外れ、チームを去ることとなります。
アーセナルでの活躍と現役引退
1995年イングランド・プレミアリーグのアーセナル(〜2006年)に加入すると、チームの中心選手として活躍します。チームの黄金期を支え、数々のタイトル獲得の原動力となりました。
在籍当時のアーセナルの成績を見てみましょう。
シーズン | リーグ順位など |
---|---|
1995-96年 | プレミアリーグ5位 |
1996-97年 | プレミアリーグ3位 |
1997-98年 | プレミアリーグ優勝 FAカップ優勝(クラブ史上2度目の二冠達成) |
1998-99年 | プレミアリーグ2位 |
1999-2000年 | プレミアリーグ2位 UEFAカップ準優勝 |
2000-01年 | プレミアリーグ2位 FAカップ準優勝 |
2001-02年 | プレミアリーグ優勝 FAカップ優勝(クラブ3度目の二冠達成) |
2002-03年 | プレミアリーグ2位 FAカップ優勝(連覇達成) |
2003-04年 | プレミアリーグ優勝(無敗優勝) |
2004-05年 | プレミアリーグ2位 FAカップ優勝 |
2005-06年 | プレミアリーグ4位 UEFA CL準優勝(決勝進出はクラブ史上初) |
優勝、準優勝、2位などの好成績が目立ちますね。2004-05年シーズンには、38試合26勝12引分というリーグ戦無敗という成績を残しており、その後49試合まで続いた無敗記録は2022年現在も破られていません。
彼はアーセナルの黄金期を築いた選手の一人だったのです。
アーセナルは2003-04年シーズン以降、プレミアリーグを一度も優勝できていません。
ベルカンプは37歳となった2005-06年シーズンを最後に現役を引退しました。
【W杯】オランダ代表として
オランダ代表選手としては、1990年~2000年まで79試合に出場し、37得点を記録しています。
(2003年まで代表最多得点記録でした。)
W杯には、1994年アメリカ大会(ベスト8)、1998年フランス大会(ベスト4)に選出され、計12試合に出場して6得点を挙げました。
ロングパスを出した選手:フランク・デ・ブール
ベルカンプのスーパーゴールが生まれるきっかけとなるロングパスを出したのが、フランク・デ・ブール(当時28歳)です。彼もまた実績のある選手なので、少しご紹介します。
1988年にアヤックス下部組織から昇格。1991-92年シーズンにはUEFAカップ優勝(ベルカンプも在籍中)、1994-95年シーズンにはUEFA CL優勝を経験しています。
同クラブには双子のロナルド・デ・ブールも中心選手として活躍しており、「双子が所属するクラブの優勝」というUEFA CL史上初となる珍記録を残しています。
双子のどちらも中心選手として活躍し、CL優勝に貢献しているのがすごいです。
1999年にスペイン1部のバルセロナに移籍し、1998-99年シーズンのリーグ優勝も経験しています。
(双子のロナルドも前年にバルセロナに移籍していました。仲が良いですね)
現役を引退してからは、2020-21年にオランダを監督として指揮しました。
【W杯1998年フランス大会】オランダ代表の大会成績
フランス大会のオランダ代表は、グループリーグを1勝2引分けと苦戦したものの順当に決勝ラウンドに進出します。
決勝ラウンド16ではユーゴスラビアに2-1、準々決勝でもアルゼンチンに2-1と勝ち進みましたが、準決勝でブラジルに1-1と善戦しますがPK戦の末に敗れます。
とはいえ、当時のブラジル代表には大会MVPに選ばれるロナウドのほか、リバウドやカフー、ロベルト・カルロス、エメルソンなどのスタープレイヤーが揃っていました。そんなブラジルを相手に1失点に抑えたことが、当時のオランダ代表の強さを物語っています。
ちなみにPK戦ではベルカンプ、フランク・デ・ブールは成功、フランクの双子のロナルドは失敗しています。
その後の3位決定戦でもクロアチアに敗れ、ベスト4という成績で大会を終えますが、オランダの強さをしっかりと示した大会となりました。